歯周病治療・歯茎再生治療
歯周病は歯茎と歯を支える骨の健康が損なわれる病気で、放置すると歯がグラついてしまい、最悪の場合抜歯しなければならなくなります。
お口の中の汚れや歯石を丁寧に除去していくことが歯周病治療の基本ですが、進行度合いによっては歯茎の再生を考えるケースも出てきます。
当院では予防と治療を両立し、患者様が長く自分の歯で噛み続けられるよう励んでいます。
アメリカ式の知識と技術を積極的に学び、歯周病治療を強化しているのが特徴です。
衛生士担当制を導入し、患者様とのコミュニケーションを大切にしています。
歯周病とは
歯周病は、歯と歯茎の境目に溜まった歯垢(プラーク)や歯石によって、歯茎が炎症を起こす病気です。
初期段階では出血や歯茎の腫れなど軽い症状にとどまりますが、そのままケアを怠ると歯を支える骨が溶けてしまい、歯が抜け落ちる原因になります。
特に自覚症状が出にくく、気づいた頃には進行していることが少なくありません。
痛みが少ない段階でも、歯茎が赤く腫れたりブラッシング時に出血が見られる場合は歯周病を疑い、歯科医院での検査を受けることが重要です。
歯周病の進行度

歯肉炎
歯と歯茎の境目に歯垢が溜まり、歯茎に炎症を起こす状態です。
ブラッシング時に血が出たり、歯茎が少し赤みを帯びたりする程度で、痛みをあまり感じない場合が多いです。
適切な歯磨きやクリーニングを行えば、改善が見込まれます。
軽度から中等度の歯周炎
炎症が深くなり、歯周ポケットが徐々に深まります。
歯石が付着し始め、口臭や出血、歯茎の下がりが目立つ状態になります。
歯を支える骨が一部失われるケースもあり、しっかりとした専門的ケアが必要です。
重度の歯周炎
歯周ポケットが深くなり、歯の根の部分が露出してしまうこともあります。
骨の吸収がさらに進み、歯がグラつき始めます。
痛みが出たり、歯茎からの出血や排膿などの症状が起こりやすくなります。
最終的には歯を残すことが難しくなる場合もあり、早急な治療を要します。
当院の歯周病治療の特徴
衛生士担当制
当院では衛生士担当制を導入しており、一人ひとりの患者様を継続的にサポートできる体制を整えています。
担当衛生士が口腔内の変化を追いかけ、歯周ポケットの深さや歯茎の状態を細かくチェックします。
同じ衛生士が担当することで患者様も話しやすくなり、ちょっとした悩みや疑問を相談しやすい雰囲気を作っています。
アメリカの歯科衛生士免許を持つ講師との連携
毎月、アメリカの歯科衛生士免許を持つ講師を招いて研修を行っています。
海外で培われた歯周病治療の考え方や技術を学び、それを当院の衛生士たちが日々の臨床に反映させています。
ブラッシング指導やクリーニング方法についても、アメリカ式のアプローチを取り入れることでより総合的なケアを実施しています。
超音波スケーラーとエアフロー

歯周ポケット内の歯石を除去するには、超音波スケーラーや歯肉キュレットが効果的です。
歯石を割り砕きながら除去し、細かな汚れもできるだけ取り残さないよう配慮しています。
さらにEMSエアフローを使ってパウダー状の粒子を噴射し、バイオフィルムや着色汚れを洗い流します。
歯や歯茎に優しい方法を選びながら、しっかりと汚れを排除できる点が特長です。
歯周ポケットプローブと口腔内カメラ

歯周ポケットの深さを測定する歯周ポケットプローブを使い、数値で状態を把握しています。
さらに口腔内カメラで歯茎の様子を撮影することで、目で見てわかりやすい形で患者様に説明を行います。
自分の歯茎がどのように変化しているかを実感しやすくなり、治療やケアへの意欲を高める一助となっています。
歯科麻酔科医との連携
重度の歯周病や外科的な処置が必要な方には、麻酔科医と連携して治療を進める場合があります。
痛みや不安を大幅に軽減し、リラックスした状態で処置を受けられるよう配慮しています。
高血圧や心臓に不安のある方も、安全面を重視しながら治療計画を立てています。
歯周病治療の流れ

1. 検査とカウンセリング
まずは歯周ポケットの深さや歯茎の出血状況を確認します。
デジタルX線によって骨の状態を調べ、問題がある箇所を把握します。
患者様の症状や生活習慣を詳しくお聞きし、治療計画を立案します。
2. クリーニングと歯石除去
超音波スケーラーや歯肉キュレットを使い、歯石やプラークを徹底的に除去します。
その後エアフローを活用して、歯の表面や歯周ポケット内を洗浄し、バイオフィルムも落とします。
これらの工程が終わると、歯茎がだんだんと引き締まり、出血の程度が軽減します。
3. メインテナンスとブラッシング指導
クリーニングだけでなく、正しいブラッシング方法を習得することが重要です。
患者様の歯並びや癖を考慮しながら、磨き方のコツや歯間ブラシの選び方などをお伝えします。
衛生士が担当制でサポートし、次の来院時に状態がどう変化したのかを確認します。
4. 歯周組織再生治療
すでに骨が大きく失われた場合や、歯茎の退縮が進んだ方には再生治療を提案する場合があります。
歯周組織再生用バイオマテリアル(骨置換材料など)を使い、歯を支える土台を補強します。
適切な環境を整えることで、失った歯周組織の回復を促し、歯を残す可能性を高めます。
外科的な処置を伴うため、患者様の症状や希望を踏まえて慎重に判断しています。

歯茎再生治療への取り組み
歯茎が下がる原因
強い力でのブラッシングや歯ぎしり、歯周病の進行などが原因となり、歯茎が下がってしまいます。
歯根が露出すると見た目が気になるだけでなく、知覚過敏が起きやすくなり生活に支障をきたします。
再生治療の流れ
まず歯茎が下がっている部分を清潔にし、必要に応じて骨置換材料を填入します。
自家組織や再生用の膜を用いて歯茎を包み込み、安定させる処置を行います。
術後は経過観察を続け、炎症が再発しないように定期的なチェックとクリーニングを続けます。
術後のケア
再生治療後は術部を傷つけないよう、歯磨きの仕方や食事内容に注意が必要です。
担当の歯科衛生士がメンテナンス時に状態を確認し、歯茎がしっかり定着しているかを見守ります。
万一、炎症や痛みが出た場合は早めに連絡していただくことで、速やかに対応します。
再発を防ぐポイント
定期的な通院
症状が落ち着いているように見えても、3〜6か月ごとにメインテナンスを受けると、トラブルを未然に防げます。
正しいブラッシング
歯磨きの際、歯茎を傷つけないように気をつけつつ、歯周ポケット周りまでしっかり掃除します。
生活リズムに合わせたアドバイスを行い、毎日のセルフケアを習慣づけていただきます。
ストレスや食習慣への配慮
バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動を取り入れ、体全体の健康を保つように心がけることも重要です。

歯周病は一生予防可能です
自分の歯と歯茎を守り抜くことは、食事や会話を楽しむだけでなく、全身の健康にも大きく寄与すると考えています。
歯周病が進行しすぎると、歯を失うリスクが高まるだけでなく、全身への悪影響が指摘されています。
当院では患者様に安心を感じていただきながら、一緒に歯茎や骨を取り戻す治療に取り組んでいます。
症状が軽い段階から対策を始めれば、外科的な処置を最小限に抑えることも期待できます。
歯周病や歯茎の退縮でお悩みの方は、遠慮なくご相談ください。
衛生士が担当制でサポートし、毎回の受診で変化を確認しながら適切な処置を進めます。
EMSエアフローなどの機材を駆使し、痛みや不快感を少なくしながら徹底的に口腔ケアを行うので、初めての方でも安心しやすいです。
歯周病の再発を防ぎつつ、必要なときには歯茎再生治療でしっかりサポートします。
歯を守るための予防からメンテナンスまで幅広く対応しているので、ぜひ一度検査を受けてみてください。