審美治療
歯の機能をしっかり保ちながら、見た目も美しく整えることを目的とするのが審美治療です。
歯並びや色、形などさまざまなお悩みに合わせて、セラミックやベニア、ホワイトニングなどの方法を用いて理想的な口元を目指します。
当院では、見た目だけでなく口腔機能との調和を大切にしており、歯の寿命や再治療リスクの低減も視野に入れた治療方針を掲げています。
見た目と健康の両立
審美性を高めるために歯を大きく削りすぎたり、噛み合わせを無視して形だけを追求すると、長期的にはトラブルが起きやすくなります。
そこで当院では、精密な検査と分析を行い、笑顔のバランスを確認しながら歯の健康面も考慮して治療を進めています。
歯科技工士が立ち会い、微調整を行う場合があるのも、機能と見た目の両方を大切にしているからです。

当院はスマイルラインの分析を重視しています
口元の印象は歯だけで決まるわけではなく、唇やほほ、あごの形など顔全体のバランスにも左右されます。
そのため当院では、口腔内写真に加え顔貌写真を撮影し、笑ったときの歯ぐきの見え方や唇との位置関係、上下の歯の高さなどを細かくチェックしています。
多角的な撮影で口元を正確に把握
口元を正面から撮るだけでなく、斜めや側面からの写真も参照し、どの角度から見ても自然な歯のラインを目指します。
唇を閉じた状態と笑顔の状態で歯の露出具合がどう変わるかも確認し、お顔立ちに合ったアプローチを立案しています。
スマイルラインを分析するメリット
スマイルラインとは、笑ったときに上の歯が並んでいるラインと下唇のカーブがどのように交わるかを指します。
このラインが適切に調和していると、周囲の人に好印象を与えやすくなります。
もし歯が不必要に長く見える、あるいは逆に短すぎて笑顔に歯がほとんど映らない場合などは、審美的な印象に影響が出る可能性があります。
分析の段階でこれらを把握し、歯の長さや形、色味を総合的に整えることで、違和感を最小限に抑えます。
歯の色や形だけでなく唇との関係も大切
歯の白さや形を変えるとき、歯だけに注目しすぎると「歯の色が浮いて見える」「唇の形と噛み合わせがずれてしまった」というケースが生じる恐れがあります。
そこで顔貌写真の分析を通じて、笑った際の唇の動きや歯ぐきの露出量を確認し、歯のデザインとの調和を図ることを重視しています。
たとえば、歯と歯の間のスペースや歯の先端が笑顔にどれくらい見えるか、唇の厚みと歯列の張り出し具合が噛み合っているかも考慮します。
違和感のない仕上がりへ
こうした工程を踏むことで、仕上がった後に「歯だけが不自然に白い」「唇の動きと噛み合わせが合わない」などの違和感を軽減します。
口元全体をひとつの風景として捉える視点が大切だと考えているため、顔貌写真やスマイルラインの分析を丁寧に行っています。
当院では、歯の機能面も含めて自然で美しい口元を追求しています。
笑ったときの印象がどう変わるか、複数の角度から診断するプロセスを大切にし、患者様が安心して治療に踏み出せるようサポートしています。
セラミック製作でのこだわり
歯科技工士が立ち会う工程

セラミックのかぶせ物やベニアを製作する際、必要に応じて歯科技工士が患者様と直接やりとりを行います。
歯の色味や形、細かな質感をその場で確認しながら仕上げられるので、より自然で美しい結果に近づけられます。
一人ひとりの口元の個性に合わせるための大切なポイントです。
ラバーダムによる接着強度向上

セラミックの装着やベニアの接着時に、唾液や血液が治療部位に入り込むと強度や耐久性が落ちる原因になります。
当院ではラバーダムを活用し、接着操作を防湿下で行うよう徹底しています。
これにより接着の精度が高まり、長持ちしやすい治療が実現します。
再治療のリスクを抑えるうえでも欠かせない工程だと考えています。
口腔内スキャナー

従来の粘土状の印象材での型取りに比べ、口腔内スキャナーを使うと歯型を精密にデジタル化できます。
歯を削った後の形を立体的に把握し、セラミックなどの修復物を正確に作製できます。
型取りの際の不快感を抑えられるだけでなく、微妙なズレを極力なくし、かみ合わせの精度を高めることにもつながります。
さまざまな審美治療の選択肢
ベニア治療

歯の表面を薄く削り、その上にセラミックやコンポジットレジン製の薄い板を貼り付ける方法です。
前歯の色や形に不満があるときや、すき間を埋めたいときなどに選ばれます。
歯を大きく削らずに見た目を改善しやすい点がメリットです。
オールセラミックやジルコニア

金属を使わずにセラミックだけで作られたクラウン(かぶせ物)や、ジルコニアという強度の高い素材を使うケースがあります。
光の透過性が高く、天然歯に近い質感を実現できるうえ、金属アレルギーの心配を減らしやすいです。
見た目だけでなく、噛み合わせにも配慮しながら最適な素材を提案します。
ホワイトニング

歯の黄ばみが気になる場合には、ホワイトニングで明るい色に整えられます。
当院ではホワイトニングライトや専用ジェルを使い、なるべくしみや痛みが起きにくいよう工夫しています。
ベニアやセラミック治療とあわせて、より希望に近い歯の色を目指すことも可能です。
精密治療を支える機材

マイクロスコープ
セラミックを装着する際も、高倍率視野で接着面をチェックし、適合を高めることで耐久性を高めます。

高倍率ルーペ
セラミックやレジンの境目に汚れが残らないようにするなど、丁寧な作業が長持ちする治療につながると考えています。

デジタルスマイルデザイン
顔貌写真と口腔内の画像データを組み合わせ、治療後のシミュレーションを行うことで仕上がりのイメージを共有しやすくなります。
患者様自身が治療のゴールを明確に把握でき、納得のうえで進められるのが利点です。
治療の流れ
1. カウンセリングと検査
現状の歯の状態を確認し、適切な治療方法を話し合います。
2. 設計とシミュレーション
仮歯を作って実際の口元で確認する場合もあります。
3. 本処置
ラバーダムなどを活用し、接着面を清潔に保ちながら装着します。
4. メインテナンス
クリーニングや再研磨など、小さな調整を加えながら長期的な維持を目指します。

長期的に美しさを保つために
審美治療でつくり上げた歯が長く続くかどうかは、日々のメンテナンスと定期検診が重要です。
噛み合わせの変化や歯ぎしりなどで負荷がかかっている場合、ボツリヌス注射などを提案することもあります。
ご自宅での歯磨きやフロスの使い方だけでなく、歯科衛生士によるプロのケアを活用し、トラブルを未然に防ぎましょう。
自信のある笑顔を手に入れる
前歯の色や形が気になり、人前で思い切り笑えないと感じている方は少なくありません。
審美治療を通して歯の見た目が変わると、笑顔に自信を持ちやすくなり、コミュニケーションの場でも自然に振る舞いやすくなります。
歯が美しく整うことで気分が前向きになり、表情全体が明るくなると実感される方が多いです。
当院では、機能面も重視しながら審美性を高める治療を心がけています。
顔貌写真やスマイルラインの分析を行い、精密な接着技術と歯科技工士との連携によって、納得のいく仕上がりを提供できるよう努力しています。
歯の色や形のコンプレックスを解消したい方は、ぜひ一度ご相談ください。