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新宿区 飯田橋駅徒歩1分の歯医者 総合歯科
Refino Dental Clinic 飯田橋院
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町1-1 相沢ビル3F
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皆さんはラバーダムというものはご存知ですか?
近年、歯科治療においてラバーダムの注目度が高まり耳にされたことがあるかもしれませんが、まだまだご存知ない方もいらっしゃるかと思います。
今回はラバーダムとは一体どんなものなのか、どのような時に使用するか、など詳しく解説していきます。
ラバーダムとは正式にはラバーダム防湿と言い、ゴム製のシートを用いて治療する歯やその周囲の歯だけをシートの上に露出させる手技・テクニックのことを言います。
実際にどのようなものか分かりやすいように一例の写真を紹介します。
こちらは虫歯治療にラバーダムを使用した時の写真です。
治療が必要な歯とその周囲の歯を必要な本数だけ露出させています。
歯と歯の間の虫歯治療を行う際は複数の歯をシート上に露出させる必要があります。
こちらはセラミッククラウンの接着時の写真です。
真ん中の歯と左の歯にセラミックを装着しています。
こちらは下の奥歯なのですが、ラバーダムをしていなかった場合、舌がすぐ近くにあったり唾液が流れてきてしまいますが、ラバーダムで完全に排除しています。
そしてこちらが根管治療時のラバーダムです。
先程までの写真と違い、こちらも下の奥歯で1本の歯のみ露出させています。
隙間なくシートで覆うことによって根管治療で使用する薬液が漏れてしまった場合でも口腔内の粘膜に触れることがないので安全な治療が行えます。
一般的には根管治療の時に使用されることが多いですが、実はそれ以外の治療でも使用することが可能です。
インレーやクラウンなどの詰め物や被せ物の接着操作時、コンポジットレジンというプラスチックの詰め物の処置時、金属の詰め物や被せ物の撤去時など、外科処置以外の歯科治療では多くの処置時に使用することが可能です。
ラバーダムを使用することによるメリットについては後ほど説明いたします。
日本での根管治療におけるラバーダムの使用頻度に関する2003年の報告では、根管治療を専門とする日本歯内療法学会会員の歯科医師約25%が「必ず使用する」、約50%の会員が全く使用しないという結果を出しており、会員以外の一般歯科医師においては「必ず使用する」は約5%しかいないという結果が出ています。
海外の歯科医師がラバーダムをどのくらい使用しているかというと、根管処置におけるラバーダムの使用率についてですが、アメリカでは一般開業医と歯内療法専門医で標準的に使用している者は、それぞれ59%と92%であり、いずれにおいても日本より高い水準で使用されています。
なぜ日本と海外でここまで使用率に差が生まれてしまうかというと、日本と海外で歯科医療を取り巻く保険制度の違いによって生じている可能性が考えられます。
海外では日本のような国民皆保険制度がない国がほとんどで、民間の保険会社による保険に加入しており、保険会社によって歯科治療がカバーされていなかったりすることがあるようです。
治療費は日本での自費診療のような価格設定のため、ラバーダムを使用したとしても採算が合う価格に設定することができます。
日本でも自費の根管治療ではラバーダムを使用される先生がほとんどだと思いますし、セラミックの接着操作時にも使用される先生は多いかと思います。
しかし保険治療においては診療報酬が安価であるために、消耗品や滅菌・消毒のコスト、手間や時間を考慮すると採算が合わずに使用する先生が少なくなっているのだと考えられます。
特に根管治療においては使用する器具や薬液、材料が大掛かりになるにもかかわらず、診療報酬はかなり低くなっています。
マイクロスコープに関しても近年では保険適用できる範囲が広がったとはいえ、マイクロスコープの導入コスト、また導入後にも使いこなすまでのスキルの習得期間やマイクロスコープの稼働率などを考慮するとまだまだ導入に踏み切っていない歯科医院も多いかと思われます。
そんなラバーダムですが使うことによって多くの恩恵を受けることができます。
それは治療する歯科医師だけでなく、患者様側にも多くの恩恵があります。
上記のメリットにより治療成績がグッと高めることが可能になります。
プラスチックの接着やセラミックの接着は湿度との戦いです。
接着操作の1番の敵は水分です。
息やお口の中の湿度は想像以上に高いです。
呼気(吐いた息)の湿度は95%以上あると言われます。
窓ガラスなどに息をハーッと吹きかけるとかなり曇ってしまいますね。
それだけ水分が含まれている環境下で正確な接着操作を行うのは困難になります。
また呼気だけでなく唾液の存在も接着操作を難しくする原因の一つです。
ラバーダムをすることによりそれら湿度・水分のリスクをシャットアウトすることでより正確な接着操作が可能になります。
根管治療においても唾液は感染源となる厄介な存在ですが、ラバーダムによって唾液にさらされるリスクを無くすことができます。
上記以外にも術者側の飛沫感染対策というメリットも考えられます。
ラバーダムなしの状態で治療を受けられている患者様が万が一むせ込んでしまったら、飛沫が術者側に飛んでしまうことになりますが、ラバーダムを施していることで飛沫の飛散を防ぐことが可能になり、感染対策としても有効であると考えられます。
ただしメーカーによってはラテックスを使用していないラバーダムシートも販売しているため、ラテックスアレルギーの方でも安心してラバーダムによる治療が受けることも可能です。
このようにラバーダム防湿というテクニックはデメリットよりも多くのメリットがあります。
治療を行う歯科医師がラバーダムのテクニックを習得していれば様々な治療でより良い治療結果を生むことが可能になります。
Refino Dental Clinicでは様々な症例でラバーダムを取り入れております。
またマイクロスコープとラバーダムを組み合わせることでより正確な治療を行うことが可能になります。
当院はマイクロスコープも完備しておりますのでお気軽にご相談下さい。🤗
〜アクセス〜
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