審美
2025年08月04日

セラミック治療を長持ちさせるカギは接着操作にあり

セラミック治療は虫歯治療の重要な選択肢

歯科医院で虫歯治療を行なった際、より良い治療の選択肢としてセラミックを勧められ検討される患者様もたくさんいらっしゃいます。
セラミックは見た目が自然で汚れが付着しにくく、2次的な虫歯を予防できるなど多くのメリットがありますが、セラミックという材質の利点を最大限に活かすためには装着時の技術が非常に重要です。
ただ単純にセラミックという材質を選択するだけでなく、装着する歯科医師の知識や技術もセラミックの長期維持を大きく左右します。

診断の重要性

セラミックを長期間維持させるためにはまず、噛み合わせの状態がセラミックの適用かどうかを診断する必要があります。

オープンバイト(開咬)

オープンバイト(開咬)とは、奥歯は噛んでいるが前歯がしっかり噛み合わない噛み合わせの状態のことを言います。
この噛み合わせは常時奥歯でしか噛むことができず、奥歯に大きな負担がかかります。
オープンバイトの場合はセラミックの適用が非常に難しいと判断されます。

ディープバイト(過蓋咬合)

ディープバイト(過蓋咬合)とは、噛み合わせた状態の時に上の前歯が下の前歯を見えなくなるくらいに覆い隠してしまう噛み合わせの状態のことを言います。
理想的な噛み合わせであれば上の前歯が下の前歯を2,3mm程度覆う程度ですが、ディープバイトはすべての歯に過剰な力がかかってしまい、セラミックの適用が難しいと判断されることがあります。

受け口(反対咬合)

受け口(反対咬合)とは、下顎が上顎よりも大きく成長し通常の噛み合わせと比較して下の歯が全体的に前に出た噛み合わせの状態です。
反対咬合も前歯の噛み合わせがほとんどなく、奥歯に負担がかかりやすい噛み合わせのため、セラミックの適用が難しくなります。

歯ぎしり、食いしばり

歯ぎしりや食いしばりもセラミック治療を行う際にリスクとなります。
歯ぎしりや食いしばりによってかかる力は通常の咀嚼時よりも強く、セラミックが割れてしまう原因にもなります。

形成の重要性

形成とは、セラミックを装着可能にするために歯の形を切削して整えることを言います。
セラミックには理想的な形や厚みがあるため、セラミックを長期的に維持させていくために必要な歯科医師の重要な技術の一つです。
適切な厚みや形を確保できない場合、強度不足により噛み合わせの状態に問題がなくても割れる原因につながります。
セラミックインレーの場合、無理な設計やデザインによって残っている歯の一部が欠けてしまいそこから2次的な虫歯にもつながるため、歯科医師は長期維持させるための設計も重視しなければなりません。

接着環境の重要性

セラミックを接着させる環境はセラミックの長期維持にとても重要です。
具体的に言うと、ラバーダム防湿やそれに準じた環境で接着操作を行なっているかどうかです。
ラバーダム防湿とは右の写真のように治療する歯やその周囲の最小限の歯だけを露出し、それ以外はゴムのシートで覆い隠すテクニックです。
かつては主に根管治療時に用いるテクニックでしたが、現在では接着操作時にもとても重要視されています。
ラバーダムによって唾液や血液などの水分だけでなく、呼気からの湿気を遮断することができます。
窓ガラスに息を吹きかけるとガラスが曇ってしまうくらい、息には多量の水分が含まれています。
結露した窓ガラスに貼り紙をしようとしてもうまく張り付かないように、セラミックも水分が多い状態だとうまく接着しません。
セラミックをしっかり接着させるためにはしっかりとラバーダムを行う必要があります。

接着操作の重要性

接着環境を整えたら、その後のステップは接着操作です。
保険の金属の詰め物や被せ物は合着という、歯と金属の間にセメントがはまり込んでいるようなくっつき方で強度としてはあまり強くありません。
しかしセラミックは接着という、分子と分子が引き合う力を利用し化学的にくっつけるため、適切な接着操作が行われれば強度な接着効果が得られます。

バイオフィルムの染め出し

仮歯や仮詰めを外した歯の表面にはバイオフィルムという細菌の膜が付着しています。
仮歯や仮詰めをしているのに?と思うかもしれませんが、仮歯などは外す目的で着けているためしっかりとはくっついておらず細菌が侵入してきます。
セラミックの接着操作を行う前にバイオフィルムを徹底的に除去することが、良好な結果を得るための重要な要素の一つです。
右上の写真はラバーダム装着後に染め出し液でバイオフィルムを染め出した状態です。
このバイオフィルムの上から接着剤でくっつけようとしても、歯の表面まで接着剤が届かずにうまく接着効果が得られなくなります。
当院では染め出し後にエアフローで徹底的にバイオフィルムを除去した上で接着操作を行なっています。
右下の写真がバイオフィルム除去後の写真です。
接着を阻害する要因は徹底的に排除して接着操作を行います。

バイオフィルムの染め出し直後

エアフローでのバイオフィルム除去後

歯面処理と内面処理

セラミックの適合確認を行い、フィットに問題がなければくっつける歯に対してサンドブラストという細かい粒子を歯の表面に噴射して表面をザラザラにする処理、エナメル質にエッチングという酸処理を施したのちに、ボンディングという接着の下処理を行います。
またセラミックの内面にも同じような下処理を行なったのちに、接着剤もしくは温めたレジンを用いて接着を行います。
接着環境の重要性のところでも解説しましたが、セラミックの接着に水分は大敵です。
唾液や血液はもちろんのこと、息に含まれている水分も接着を邪魔する要因の一つです。
ラバーダムを装着した上で最大限水分を遮った状態で適切な接着操作を行うことで、セラミックが歯と一体化しセラミックのメリットを最大限に引き出せると考えられます。
右の上下の写真はセラミックの適合確認と装着直後の写真です。
これだけ水分が遮断できていると、接着を行う歯科医師にも時間的な余裕が生まれ、正確な接着操作につながり結果として良好な接着効果を得ることができます。

セラミックの適合確認

セラミックの接着後

まとめ

実際の症例写真を用いながら接着までの流れと重要なポイントを説明してきましたが、セラミック治療で大事なポイントはセラミックという材質が持つ特徴だけが重要というわけではありません。
まずは噛み合わせの診断、形成を行う歯科医師の知識やスキル、適切な接着環境、適切な接着操作、これ以外にもセラミックを作成する歯科技工士の技術など多くの要因が合わさってより精度の高い治療を実現します。
長期的な維持には治療後のメンテナンスも欠かせません。
自動車なども車検などで定期チェックを行うように、日々機能する口腔内もこまめなチェックが必要です。
治療を行なったセラミックだけでなくそれ以外の歯も虫歯や歯周病を予防するためにメンテナンスが必要ですし、歯ぎしりや食いしばりが出ていないかをチェックしていくことも重要です。
私たちは一度治療した歯を最大限再治療にならないよう、多くの知識や技術を総動員しています。
そしてこれ以上治療する歯が出てこないようにしたいと思い、日々の診療でメンテナンスの重要さを説明させていただいています。
患者様の口腔内の状況に合わせて様々なご提案をしておりますので、何かお困りごとがある場合はお気軽にお問い合わせください。

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